研究概要 |
[目的] 本研究では、障がい(不登校、心理的疾病、発達障害等)を抱える学生の支援として、1,大学に来られる環境づくり、2,出席へのつなぎと学習環境づくり、3,学内の居場所となるホームルームクラス設置、4,心理職・ピア(=仲間)スタッフ配置、5,学生・教員支援モデルとなる体制づくりの実践を行った。 [実践報告] H24年度:1,学生抽出とクラス編成、2,ピアスタッフ配置、3,ピアルーム開室、4,ピアコミュニケーション演習(以下ピアC)開講、5,ピアC学習プログラム作成。H25年度:1,活動報告・成長スケール評価フィードバック、2,FD研究会発表・学会発表・研修会講師、3,学生用・教員用ワークブック作成。 [成果] 1,利用者数(H24~25年度):ピアC受講者数46名(単位修得者30名)、ピアルーム利用者数810名(延べ数)ピアスタッフ15名。2,目的の達成度:自己点検評価[ほぼ達成]。(1)クラスおよび講義の開設と実践:H24年度前期を準備期間、後期~H25年度の1年半を実践期間とした。(2)利用学生の評価:演習後に毎回行ったチェックスケールから受講前と比較して自己評価ポイントの上昇、肯定的変化を表す記述が多く得られた。(3)成果報告および学会発表:①野田涼馬・鍵中信一「九州産業大学におけるピアサポートの試み」九州大学ネットワークQ-LINKSパネル展示・発表 於九州大学、②鬼塚淳子「自己表現場における主体的自己感覚獲得のプロセス」日本人間性心理学会第35回大会 於大正大学、日本学生支援機構セミナー2回、全国経営学部長会議 (4)ピアサポート体制の構築:ピアルーム運営に学生スタッフを配置したピアサポート体制により、一部の障害学生を分け隔てなく学修支援の一環として抱え、学生同士の相互成長が促進された。(5)大学事業としての評価:本研究の活用状況と必要性が評価され、スタッフ謝金が基礎教育センター学生アシスタントと同等の取扱となり、大学の事業として認知された。
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