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2012 年度 実施状況報告書

特異空間に対するスペクトル逆問題の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 24654010
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関筑波大学

研究代表者

山口 孝男  筑波大学, 数理物質系, 教授 (00182444)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードスペクトル逆問題
研究概要

東北大学理学研究科の三石史人氏(学術振興会特別研究員 PD)との共同研究により、アレクサンドロフ空間の局所リプシッツ可縮性に関する結果を証明することができた。これによりアレクサンドロフ空間の幾何解析の手法の幅を広げる可能性が広がり、密度関数のリプシッツ性を判定する際の可能性が出てきた、とも言える。
平成23年度に引き続き、断面曲率の絶対値と直径が一様に有界なリーマン多様体と正規化されたリーマン測度の対の成すモジュライ空間の、測度つきグロモフ・ハウスドルフ位相に関するコンパクト化集合におけるスペクトル逆問題を考察した(ヤロスラフ・クリレフ、マチ・ラサス両氏との共同研究)。本年度の研究で論文プレプリントがまとまり、アーカイブに掲載することができた。さらに3月下旬にストックホルムのミッタク・レフラー研究所に滞在し、クリレフ、ラサス両氏との討論において、スペクトル情報と空間崩壊の階層構造の関連が検討され、今後の更なる共同研究の方向性を打ち出すことが出来た。更にラプラシアンだけでなく曲率の収束による寄与を考慮した方がスペクトル逆問題の可能性が広がり得ること、など今後の重要な方向性が検討された。
2月に筑波大学で開催した研究集会「リーマン幾何と幾何解析」における多くの研究者との情報交換は、今後の研究を進めて行く上で大変参考になった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

断面曲率の絶対値と直径が一様に有界なリーマン多様体と正規化されたリーマン測度の対の成すモジュライ空間の、測度つきグロモフ・ハウスドルフ位相に関するコンパクト化集合におけるスペクトル逆問題に関する本年度の研究で、論文プレプリントがまとまり、アーカイブに掲載することができた。(ヤロスラフ・クリレフ、マチ・ラサス両氏との共同研究)。さらにクリレフ、ラサス両氏との討論において、スペクトル情報と空間崩壊の階層構造の関連、ラプラシアンだけでなく曲率の収束による寄与を考慮した方がスペクトル逆問題の可能性が広がり得ること、など今後の重要な方向性が検討された。

今後の研究の推進方策

断面曲率の絶対値と直径が一様に有界なリーマン多様体と正規化されたリーマン測度の対の成すモジュライ空間の、測度つきグロモフ・ハウスドルフ位相に関するコンパクト化集合におけるスペクトル逆問題に関する論文を学術論文として国際誌に投稿することが当面の課題である。(ヤロスラフ・クリレフ、マチ・ラサス両氏との共同研究)。さらに来年度以降の課題として、クリレフ、ラサス両氏との共同研究において、スペクトル情報と空間崩壊の階層構造の関連を解明すること、ラプラシアンだけでなく曲率の収束による寄与を考慮した上で、スペクトル純問題・逆問題の突破口を開きたい。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度の残額 98,098 円については、三石史人氏の筑波大学への出張2件(2/28-3/1 29,380円と3/6-3/7 29,580円)分が4月の支払いとなった。
残る39,138円は、次年度へ繰越となるが、これは予定していた京都大学への出張が次年度に延期になった為である。
次年度経費については、9月ごろ、ヤロスラフ・クリレフとマチ・ラサス両氏を筑波大学に招聘して、研究計画の突破口を開きたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アレクサンドロフ空間の局所リプシッツ可縮性とその応用2012

    • 著者名/発表者名
      三石史人、山口孝男
    • 学会等名
      日本数学会 2012 年度秋季総合分科会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      20120920-20120920

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公開日: 2014-07-24  

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