研究実績の概要 |
単純群の元gとgの逆元の共役類の和集合C_gに対して、C_{g_1}がC_{g_2}のk冪に含まれるkの最小値として定義される k(C_{g_2}\to C_{g_1})、および d(C_{g_1},C_{g_2})=log max {k(C_{g_2}\to C_{g_1}),k(C_{g_1}\to C_{g_2})} により定義される距離 d(C_{g_1},C_{g_2}) について、群の作用との関係を引き続き研究した。群Gの部分集合KでGをKの元の共役がGを生成するものについて、Gの元gを書くために必要な共役の個数の最小値q_K(g)が群Gのノルムとして定義され、単純群Gに対しては、q_{g,g\sup{-1}}を用いて、d(C_f,C_g)=log max{q_{f,f\sup{-1}}(g),q_{g,g\sup{-1}}(f)}のように表示されることを示したが、これを含めた論文を書き上げ、出版予定となった。 上記の距離の性質について、作用の台の形状と大きさとの関連を考察した。これは将来の研究課題の一つとなる。 ソウルで開催されたICM2014において、この研究に関する研究連絡を行うとともに、Seoul Intelligencer誌にこの研究に関連する群の幾何、特に基本領域の形状についての研究のアウトリーチについて、文章を出版した。 年度の終わりに伊東市でこの研究を総括するための研究連絡会を行った。
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