研究課題/領域番号 |
24654015
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
河内 明夫 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00112524)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 結び目理論 / 領域選択ゲーム / 領域点灯ゲーム / 量子スイッチ / 結び目パスワード |
研究概要 |
大阪市立大学数学研究所では、21世紀COEプログラムに採択され、結び目を焦点とする研究拠点として多くの成果を上げてきた。この研究により培った結び目理論は、今後、工学や医学分野への応用が期待できるものである。「領域点灯ゲーム」の応用研究として、結び目射影図の双対グラフにおいて、アルゴリズムに基づき、いろいろなスイッチの切り替を指定することにより、照明の明るさをいろいろ変えることができる「量子スイッチ」の試作品を作った。結び目理論を応用した図形ゲーム「領域選択ゲーム」(Region Select)について、共同研究先の(株)グローバルエンジニアリングの協力を得て、この図形ゲームの幼児版を製作し、数字をよく知らない幼児がどの程度図形による数学アルゴリズムを獲得できるかを研究するための調査の環境を整備し、検証の研究を開始した。調査対象としては、大阪教育大学附属幼稚園、大阪女子短期大学地域子育て支援研究所、社会福祉法人晴朗会すくすく保育園の3施設に、この幼児版の図形ゲームを組込んだタブレット端末を配布して、その教育効果の初期のデータを取得した。これからその検証を行うとともに、さらなるデータの積み上げを行うことを予定している。この幼児向け図形ゲームについては出版予定の著書「結び目理論とゲーム」(河内明夫、岸本健吾、清水理佳共著、2013年朝倉書店より出版予定)と単著論文「結び目の数学教育について」(2013年度数学教育研究より出版予定)、および2学会と1高校講演会、学長記者懇談会(大学ホームページで掲載済み)で説明した(その後1新聞社の取材があった)。パスワードの実証開発研究は、この結び目理論を応用した図形ゲームのアルゴリズムと深く関わるが、今年度の主要研究目的になっており、特許申請を視野に研究を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
調査対象として協力する施設等を整備することは今年度の予定であったが、既に調査を開始するなど、予定が前倒しになっている。また、他の研究計画も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
大阪市立大学数学研究所において導入された、「領域選択による結び目解消操作」という、あるパターン変形により3次元の結び目を解く結び目解消操作を、それと同等な平面上の結び目射影図の変形に置き換えることにより登場した電子ゲームとして、「領域選択ゲーム」、「領域点灯ゲーム」がある。本研究では、岸本健吾(大阪工業大学、特任講師、結び目理論、産業分野への技術移転担当)、金信泰造(大阪市立大学、教授、結び目理論)、田山育男(大阪市立大学、研究員、3次元多様体の数え上げ)、森内博正(大阪市立大学、研究員、空間グラフ理論)、清水裡佳(群馬工業高等専門学校助教、結び目理論、産業分野への技術移転担当)を連携研究者として、これらの理論を深めるとともに、「量子スイッチ」、「結び目パスワード」のような、さらなる他技術分野への応用研究を提案して、結び目理論研究の産業分野への技術移転の礎を築く。また、試作品として作った「量子スイッチ」について更なる改良を行い、産業化に結び付けたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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