研究実績の概要 |
本年度は、前年度に作成した論文の修正を行った。また並行して、エノン写像の特別な場合であるロジスティック写像に本研究で得られた手法を適応して、その写像のエントロピーとリャプノフ指数に関する計算結果を得た。この計算結果を雑誌論文としてまとめて、投稿した。
投稿したがまだ査読中の論文が次の1点; Computation of entropy and Lyapunov exponent by a shift transform, 投稿の準備中の論文が次の1点; Global solutions reated by Borel-Lalace transform of difference equations associated with Henon maps である。後者が本研究の主結果である。この結果は100年以上前のポアンカレに結果に続く結果であり、大変大きな結果である。具体的には、ポアンカレは非線形写像の線形化を行ったが、本研究では同じ非線形写像をシフトで表すことに成功した。しかもそれは増大が指数オーダーの関数であり従ってBorel-Laplace 変換可能な関数である。このため得られた結果が間違えて捉えられる可能性が極めて高いため、そしてまた論文の長さが70ページを超えるため慎重まとめざるを得ない状況にある。
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