CCD撮像素子を重ねて配置することで、この両者に同時に反応する放射線信号を除去しデータ品質を向上させる研究を行った。素子は浜松ホトニクスの裏面照射型CCDを使用し、これを極めて薄いセラミック板の中央部をくりぬいたその裏表に貼ることで、目的に叶う素子配置を素子ハンドリング性と冷却可能性を確保しながら実現した。試作したパッケージに 230 MeV の陽子線を照射し、確かに両素子間で入射放射線の相関が取れる事を確認した。ただし、単純な処理では相関が取れる割合はあまり高くなく、入射放射線の詳細な振舞いの研究と素子配置や信号処理方法の最適化の研究が求められる。
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