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2013 年度 実績報告書

波長変換材と液体キセノンを用いた多目的検出器開発の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 24654055
研究機関東北大学

研究代表者

上島 考太  東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 助教 (80605379)

キーワード波長変換剤 / シンチレーション光 / 二重β崩壊探索 / 暗黒物質探索
研究概要

キセノンと波長変換材を用いた検出器の基礎研究を行った。キセノンはそれ自身が大発光量のシンチレータであるが、発光波長が175nmであるために、直接光センサーをキセノンに浸し、シンチレーション光を読み出すのが主流になっている。しかし、光センサーに含まれる放射性不純物がバックグラウンド(BG)となり、検出器全体を低BG化するのが困難であった。アクリル容器内面に波長変換剤を蒸着した検出器を開発し、アクリル容器内に液体キセノンを導入することで、キセノンのシンチレーション光を可視光に変換でき、光センサーを検出器から遠ざける事ができ、検出器全体を低BGな環境にすることができる。本年度は以下の研究を行った。
1、アクリルに波長変換材を蒸着した容器にキセノンを導入し、-100℃まで冷やすことで液化させ放射線源をあててキセノンのシンチレーション光を真空紫外から可視光領域に変換し、PMTで読み出すことに成功した。
2、シンチレーション光測定器を開発し、可視光での反射率95%以上あるESR反射シートを測定器の側面に配置し、PMTを40cm液体キセノンの入ったアクリル容器から遠ざけても600p.e./MeV以上の高い収集光量を実現した。今後PMTの配置を最適化し、さらに収集光量を向上させる。
3、検出器表面のBGを低減させるために、TPBをプラスチックシンチレータに溶かし込んだ新型プラスチックシンチレータ容器を開発した。
今後TPBを溶かし込んだプラスチックシンチレータ容器内に液体キセノンを導入し、TPBをアクリルに蒸着した容器と比べた収集光量の評価を行う。またBGの評価を行い、将来0ν2β探索、宇宙暗黒物質の探索のための極低バック化を達成出来るか評価を行っていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Search for solar axions in XMASS, a large liquid-xenon detector2013

    • 著者名/発表者名
      K.Abe, K.Hieda, K.Ueshima
    • 雑誌名

      Physics Letters B

      巻: 724 ページ: 46-50

    • DOI

      10.1016/j.physletb.2013.05.060

    • 査読あり
  • [雑誌論文] XMASS detector2013

    • 著者名/発表者名
      K.Abe, K.Hieda, K.Ueshima
    • 雑誌名

      Nucl. Instru. and Methods A

      巻: 716 ページ: 78-85

    • DOI

      10.1016/j.nima.2013.03.059

    • 査読あり
  • [学会発表] KamLAND and KamLAND-Zen results2013

    • 著者名/発表者名
      K.Ueshima
    • 学会等名
      RENO50
    • 発表場所
      Seoul Korea
    • 年月日
      20130613-0614

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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