本研究では、ステライルニュートリノの質量と混合に焦点をあて、ニュートリノモデルの現象論的研究に成果をあげた。まず、ステライルニュートリノが存在する条件下で、通常のアクティブニュートリノの質量と大きなニュートリノ混合角を最小限のパラメータで説明できるモデルを構築した。そこでは混合角θ12 が精密に予言できるため、将来ニュートリノ実験でテスト可能である。さらに、ニュートリノのCP対称性の破れはフレーバー対称性の破れで予言できることを発見した。その成果は、1編の著書と20編の論文として発表するとともに、著名な国際会議ニュートリノ2014(2014年6月:ボストン)において招待講演として発表した。
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