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2014 年度 実績報告書

現実的クォーク模型によるクォーク多体系の統一的理解の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24654071
研究機関鈴鹿工業高等専門学校

研究代表者

仲本 朝基  鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10311036)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードクォーク模型 / 三体力 / パウリの排他原理 / クォーク多体系 / 核力 / バリオン間相互作用
研究実績の概要

クォーク多体系の統一的理解には欠かせない、クォークによるパウリの排他原理の働き方について、3重粒子系(9クォーク系)においてどのような振る舞いをするかについて調べることを目的として、前年度に引き続き当該年度においても我々は、そのために必要な解析的な計算を行ってきた。前年度までに結果を得られた3核子(NNN)系とΞΞΞ系に加えて、宇宙空間に浮かぶ原子核と言われている中性子星の内部においてその存在が確実視されている他のハイペロンたち(Λ粒子、Σ粒子)からなる3重粒子系におけるパウリの排他原理の働き方についての結果を得ることができた。具体的には、中性子星内部においてまず現出すると考えられているΛ粒子1個が加わる(ΛNN系)ことによるパウリの排他原理の効果はそれほど強いものではなく、比較的斥力効果は期待できないことがわかったが、一方でΣ粒子1個が加わる(ΣNN系)ことによるパウリ効果は大きく、ΞΞΞ系と同様な斥力効果が得られることがわかった。しかしながら3重粒子に跨がる反対称化によって生じる3体効果については、ΛNN系においては斥力的な寄与を与えている。いわゆるハイペロンが中性子星内部に現れた際に感じるのではないかと提唱されている「ハイペロンを含む普遍的な斥力的3体バリオン(重粒子)力」としては、9クォーク系(3重粒子系)におけるパウリの排他原理による斥力的効果は、候補とはなり得ず、他の相互作用の要素が必要であろうとの認識を導き出した。これらの成果については研究会及び学会の場において口頭発表を行い、現在論文を執筆中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] クォーク模型によるYNN系におけるクォーク・パウリ効果2015

    • 著者名/発表者名
      仲本朝基
    • 学会等名
      日本物理学会第70回年次大会
    • 発表場所
      早稲田大学、東京
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-24
  • [学会発表] 3バリオン系におけるクォーク・パウリ効果2015

    • 著者名/発表者名
      仲本朝基
    • 学会等名
      新学術領域研究会「中性子星核物質」
    • 発表場所
      京都大学基礎物理学研究所、京都市
    • 年月日
      2015-03-12 – 2015-03-14
  • [学会発表] 3バリオン系におけるクォーク・パウリ効果2014

    • 著者名/発表者名
      仲本朝基
    • 学会等名
      RCNP研究会「QCDを基礎とする核子多体系物理の理解」
    • 発表場所
      大阪大学核物理研究センター、茨木市
    • 年月日
      2014-12-19 – 2014-12-20
  • [学会発表] Quark-Pauli effect in the three-baryon systems consisted of baryon-octet2014

    • 著者名/発表者名
      仲本朝基
    • 学会等名
      Workshop on Progress on J-PARC hadron physics in 2014
    • 発表場所
      いばらき量子ビーム研究センター,東海村
    • 年月日
      2014-11-30 – 2014-12-02

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公開日: 2016-06-01  

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