研究課題/領域番号 |
24654090
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
溝口 幸司 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10202342)
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研究分担者 |
大畠 悟郎 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10464653)
萱沼 洋輔 大阪府立大学, 21世紀科学研究機構, 教授 (80124569)
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キーワード | コヒーレントフォノン / 波長分解ポンプ・プローブ法 / 誘導ラマン散乱 |
研究概要 |
コヒーレントフォノン場中での電子・格子系のダイナミクスを明らかにするために,波長分解ポンプ・プローブ法を用いて,CdTe中に生成されるコヒーレントフォノンのポンプ光の偏光依存性を各検出波長で調べた。その結果,CdTe中のコヒーレントフォノンのポンプ光偏光依存性は,検出波長によって大きく変化することがわかった。CdTeに対して透明領域の検出波長においては,コヒーレントフォノンの振幅がポンプ光の偏光角に対して角度依存性を示すが,共鳴領域ではコヒーレントフォノンの振幅は偏光角に対して殆ど変化しないことが明らかになった。さらに,バンドギャップより十分高い検出波長では,コヒーレントフォノンの振幅は偏光角に対して依存する成分の上に,偏光角に依存しない成分が重畳していることがわかった。上記のコヒーレントフォノンのポンプ光偏光依存性が検出波長に依存する原因として,通常の誘導ラマン散乱過程に加えて,誘導共鳴ラマン散乱過程が関与しているものと考えられる。
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