球殻状に集積化した金属ナノ粒子集積構造体を透明なポリマー基板上に配列させた光熱変換フィルムを開発し、迅速かつ高効率な光発熱効果が得られることを解明した。特に、球殻状の金ナノ粒子集積構造体を用いた光発熱素子では、たった100秒の擬似太陽光照射下で、25℃から70℃に到達することを明らかにした。これは、真夏の太陽光の下でのアスファルトで数時間かかる温度上昇や、高効率の白色光吸収体として知られる黒体テープの温度上昇を超えるものである。さらに、このフィルムを実装した熱電変換モジュールに疑似太陽光を照射したところ一ケタ近い出力の増大が得られ、小型かつ高効率な太陽光駆動型熱電素子への応用可能性を示した。
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