YBaCuO系超伝導体のサブナノ粒子を合成し、マイクロ波顕微鏡を用いてその磁気特性を調べた。3Kにおいてサブナノ粒子集合体の磁束分布を測定した結果、明瞭な磁気シグナルを観測した。各粒子のサイズはコーヒーレンス長さと同程度であり、粒子内部に量子化磁束が形成させるとは考えにくい。実際、観測された磁束量は量子化磁束値とは異なる値であった。従って、上記の結果は、サブナノ粒子がジョセフソン接合で結び付いた環状の構造が形成され、その内部に捕捉された磁場を観測したものと解釈できる。ただし、温度上昇に伴い、補足磁場は消失したことから、超伝導転移温度の上昇は確認できなかった。
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