非平衡状態のダイナミクス解明とナノスケール量子輸送の理論研究

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24654116
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 数理物理・物性基礎
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 清水 幸弘 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70250727)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 量子輸送理論 / 非平衡状態 / 行列積状態 / 電子相関

研究概要

スピン注入磁化反転素子などのナノスケールな系における短時間の状態変化，すなわち，非平衡状態における状態のダイナミクスの解明を目的として，状態の時間発展を数値計算する手法の開発を行った．連続体模型においては，量子輸送理論を用い，電子ガス模型の状態密度と確率分布関数を自己無撞着に数値計算する計算機プログラムを開発した．格子模型においては，行列積状態の変分波動関数の方法を用いて，ハバード模型に従い状態が時間変化する系の数値計算を行った．常磁性状態と強磁性状態を接続した系において，電子間相互作用がスピン流の抵抗となることを示した．

研究成果

• [雑誌論文] Application of Matrix Product States to the Hubbard Model in One Spatial Dimension (2014)
  • 著者名/発表者名: Yukihiro SHIMIZU Koji MATSUURA and Hikaru YAHAGI
  • 雑誌名: JPS Conference Proceedings 巻: 1巻 ページ: 016011-1-5
  • DOI: 016011,10.7566/JPSCP.1.016011
  • 査読あり
• [学会発表] 行列積状態を用いた変分法によるハバード模型の基底状態の時間発展に関する研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢作輝,清水幸弘
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 徳島大学
  • 年月日: 2013-09-28
• [学会発表] 二次元ハバード模型におけるFERMIONIC PEPSアルゴリズムの有用性の評価 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松浦浩司,清水幸弘
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 徳島大学
  • 年月日: 2013-09-28
• [学会発表] ハバード模型における行列積状態変分波動関数とその数値計算法の開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 清水幸弘
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 徳島大学
  • 年月日: 2013-09-27
• [学会発表] Application of Matrix Product States to the Hubbard Model in One Spatial Dimension (2013)
  • 著者名/発表者名: Yukihiro SHIMIZU Koji MATSUURA and Hikaru YAHAGI
  • 学会等名: The 12th Asia Pacific Physics Conference
  • 発表場所: 幕張
  • 年月日: 2013-07-16
• [学会発表] PEPS(projected entanglement pair states)アルゴリズムのフェルミオン系への応用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松浦浩司,清水幸弘
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 広島大学
  • 年月日: 2013-03-27