準平衡状態における自己重力系の異なる相と異なる次元にわたる普遍性を見出した. 異なる相にわたる普遍性:昨今観測結果として注目を浴びている,ブラックホールの質量(M)と周りの星の速度ゆらぎ(σ)との間のベキ的関係.この関係が自己重力系の数値計算でも成立するか調べた結果,σのM依存性に関して,自己重力系に存在する2つの異なる相―力学平衡状態と準平衡状態―にわたって普遍的な性質が見つかった. 異なる次元にわたる普遍性:1,2,3次元自己重力系の準平衡状態での密度分布が,中心にコアを持ち外側でベキ的な振る舞いをすることを明らかにした.更にこの普遍的な密度分布を一つの現象論的理論で記述することに成功した.
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