平成25年度は、(1)小型化したビデオゾンデの降水雲への放球(観測プロジェクトへの参加と小型ビデオゾンデの投入)と(2)肉厚気球の係留気球への応用、ならびに(3)集中観測サイトの事前調査を行った。 (1)小型化したビデオゾンデの降水雲への放球(観測プロジェクトへの参加と小型ビデオゾンデの投入):平成24年度に開発、改良した小型化したビデオゾンデを他の観測プロジェクトに持ち込み、その集中観測の一環として小型ビデオゾンデを放球し、良好なデータを得ることに成功した。参加した観測プロジェクトは科研費基盤研究S(代表:中北英一・京都大学)が実施した梅雨期の沖縄観測(※本研究代表者は研究分担者として参加)および宇宙航空券旧開発機構JAXAの受託研究として山口大学が参加した山形蔵王で実施されたGPM地上検証観測である。 (2)肉厚気球の係留気球への応用:トーテックス社が製作した「破裂しにくい」通常の1.5倍の厚みをもった肉厚ゴム気球を、山形蔵王で実施された係留気球用のゴム気球に応用し、2000gのダブルバルーンを製作、実際の係留気球観測に用いることに成功した。 (3)集中観測サイトの事前調査:本研究課題の最終目的は台風に伴う暴風雨へのビデオゾンデ放球である。本研究で開発・製作された小型ビデオゾンデやゴム気球を用いた集中観測プロジェクトを次年度以降の科研費において立ち上げるため、適したビデオゾンデ観測サイトの現地調査を実施した。
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