本研究では、台風の雲内部の微物理構造を安全かつ容易に直接観測できるような観測機器が現在存在しないという問題を解決するために、台風のような暴風雨時でも安全で容易に放球が可能な新型ビデオゾンデの開発を目的とした。本研究では測器の開発に重点をおき、その試験段階から実用段階にわたり、すでに進行している観測プロジェクト数度にわたり投入することで予算的にも時間的にも効率よく研究を進めることができた。ビデオゾンデセンサー本体の小型化は十分な台風の観測が行えるところまで到達し、用いる気球についても肉厚気球の利用にも目途がついた。これらを用いて台風の直接観測という次の段階に進む準備を整えることができた。
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