本研究では、地球深部条件におけるマグマの物性(構造、熱伝導率)をブリュアン散乱分光法やラマン散乱分光法、近赤外ー紫外領域光吸収法等の分光学的手法と放射光を利用した測定を組み合わせて解明することを目的として研究を行った。まず、地球深部に相当する超高圧力条件での、マグマの模擬物質の弾性波速度測定及び構造の情報を抽出するための測定システムを整備し、圧力100万気圧を越える条件での測定に成功した。また、光吸収測定では圧力80万気圧を越える条件で測定を行うことが可能となった。このシステムを利用して、マグマの模擬物質の構造が100万気圧を越えて超高密度化し、熱伝導率が劇的に減少することを発見した。
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