研究課題/領域番号 |
24654190
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平原 靖大 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (30252224)
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キーワード | プラズマ / ラジカル / 分子分光学 / イマージョングレーティング / ナノ材料 |
研究概要 |
近赤外線から遠赤外線までの高波長分解能FT-IR分光器および、ゲルマニウム・イマージョングレーティング中間赤外線冷却分光器を用いたプラズマの分光測定装置の開発を行った。プラズマの分光測定においては、N2, Arの強い可視領域での電子遷移を申請者が所有するFT-IR/VIS分光器(Bomem DA-8)で観測しつつ、同一条件下での赤外遷移をGIGMICSのInSbイメージャーおよびSi:As検出器によって測定する必要がある。とりわけ、真空、冷却下で動作する高感度グレーティング分光器の内部光学系の調整は不可能である。本年度においては、反応チャンバーの発光部と分光器との精密な光軸調整を可能にするため、(a)落射照明用光学系, (b)外部ビューアー(c)ガイド用F/13.9もしくはコリメートHe-Neレーザー光源、からなる、コンパクトでGIGMICSの入射窓付近に着脱が容易で、かつ微調整が不要な、幅および奥行が~200mmのコンパクトな外部スリットビューアー光学系の設計と製作を行った。その結果、反応チャンバーの焦点とGIGMICSの入射窓との限られたスペースで、安全かつ迅速な光軸合わせ作業が可能となった。さらに、例起用光源である量子カスケードレーザー、および紫外線レーザーのそれぞれに対して、特殊レンズを用いた集光光学系を設計、製作した。これにより反応チャンバー内のパルスノズル先端部のプラズマ発光部への集光が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験に用いるFT-IR分光器:Bomem社製DA-8の動作が不調となり、その修理と再調整に時間を要した。また、もうひとつのプラズマ発光モニター用のゲルマニウムイマージョングレーティング分光器は申請者による基盤研究(B):イマージョングレーティング分光器を用いた星間分子のラインサーベイ観測、に向けての前置光学系の変更が必要であったために、このグレーティング分光器と反応チャンバーとの結合光学系の製作がおよそ半年ほど遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
イマージョングレーティング分光器は本年度中に国外の望遠鏡施設への移設、再調整を行う計画であるので、本年度はFT-IR分光器と反応チャンバーとの結合により進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験に用いるFT-IR分光器:Bomem社製DA-8の動作が不調となり、その修理と再調整に時間を要した。また、もうひとつのプラズマ発光モニター用のゲルマニウムイマージョングレーティング分光器は申請者による基盤研究(B):イマージョングレーティング分光器を用いた星間分子のラインサーベイ観測、に向けての前置光学系の変更が必要であったために、このグレーティング分光器と反応チャンバーとの結合光学系の製作については設計段階で年度を終了し、製作のための支出を行わなかった。 前年度までに設計が終了した、分光器と反応チャンバーとの結合光学系の製作費用に充当する。
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