細菌の殺滅を目的とした放電プラズマ滅菌は,薬品不要で電源のみで稼働するために,いつでもどこでも生物学・農学的な作用を得られることから,有望な技術である.しかしながら,これまでにも生体内での活性酸素の細胞壊死に与える影響は多く調べられてきているのであるが,生体外から故意の酸化作用による細胞寿命の決定機構は解明されていない. 本研究では,この実時間その場ESR観察技術を進展させ,プラズマと生体との相互作用の一端が解明され,バイオプラズマ技術の実用化が促進されたと考える.プラズマ滅菌の生化学的な作用の解明に物理化学的観察手法から切り込む研究が今後も期待される.
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