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2013 年度 実績報告書

多核MRIによる非破壊元素分析

研究課題

研究課題/領域番号 24655010
研究機関京都大学

研究代表者

武田 和行  京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (20379308)

キーワードMRI / 核磁気共鳴 / 元素分析
研究概要

本課題において、核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging: MRI)を用いた元素分析の研究開発を行った。その最終目的は、生体や材料中に存在する様々な同位体の空間分布を定量的に測定することが出来るMRI法を確立して、生物学や医療、材料科学の発展に資することにあった。非破壊で測定が可能であるというMRIの長所を保ちつつ、かつ、生体や材料中の様々な元素の分布を定量的に可視化する手法を確立するために、ラジオ波周波数を固定し、磁場強度を幅広く掃引することにより、様々な同位体の核種の核磁気共鳴さらにはMRIを行うことを目指して研究開発を行った。
まず、MRI実験装置の開発を行った。研究者がこれまでに開発してきたNMR分光計を改造して、3チャンネルの傾斜磁場波形生成機能を実装した。また、パワーオペアンプを用いた電流ドライバを自作し、上限30アンペアの電流を自在に制御できるようになった。この装置により、xyzの3方向に任意の形状の傾斜磁場パルス照射を行うことが可能となり、7テスラの固定磁場超伝導マグネットを用いて、小魚や植物の茎のMRI画像を取得することに成功した。
所属研究室が保有する磁場可変型の超伝導マグネットにおける磁場の空間均一度を測定するために、マイクロコイルNMRプローブを製作した。直径0.4mmのコイルを用いて、超小型のラジオ波共振回路を構成して、これを自作の非磁性xyzステージに装着して、プロトンNMRの共鳴周波数の空間分布を測定した。その結果、広範囲の磁場すなわち広範囲のマグネット電流下において磁場均一度を向上させることが必須であることが判明した。不均一磁場を補正するために、常磁性の小片(シム)を用いるという新しい方法の着想を得て、これを実現するための研究を行った。常磁性シムによる可変磁場の均一度の自動補正実験をデモンストレーションした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Newly Designed 3 T MRI Magnet Wound With Bi-2223 Tape Conductors2013

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Terao, Osamu Ozaki, Chikara Ichihara, Shinya Kawashima, Takashi Hase, Hitoshi Kitaguchi, Shin-ichi Kobayashi, Ken-ichi Sato, Iwao Nakajima Nakajima, Naoki Oonishi, Michael Poole, Kazuyuki Takeda Shi-ichi Urayama, Hidenao Fukuyama
    • 雑誌名

      IEEE Transaction on Applied Superconductivity

      巻: 23 ページ: 4400904

    • DOI

      10.1109/TASC.2013.2239342

    • 査読あり
  • [学会発表] 常磁性シム ―可変磁場の空間的均一性の向上2013

    • 著者名/発表者名
      一条直規, 武田和行, 竹腰清乃理
    • 学会等名
      第52回NMR討論会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      20131112-20131114
  • [学会発表] Quntitative Elemental Analysis by NMR2013

    • 著者名/発表者名
      N. Ichijo, K. Takeda, Y. Noda, K. Takegoshi
    • 学会等名
      The 8th Alpine Conference on Solid-State NMR
    • 発表場所
      Chamonix-Mont Blanc, France
    • 年月日
      20130908-20130912

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公開日: 2015-05-28  

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