研究課題
メチルホスフォン酸基をRu(II)錯体の配位子に導入することで、錯体をメソポーラス有機シリカのメソ孔内に強固に固定化することに成功した。メソポーラス有機シリカの壁面に組み込まれた有機基を励起すると、空孔内に固定化されたRu錯体により、有機基の励起状態が消光され、効率よいRu錯体へのエネルギー移動が観測された。その結果、Ru錯体からの強い発光が観測された。[Ru(tpy)(bpy)H]+とCO2を反応させるとホルメート錯体[Ru(tpy)(bpy)(OCHO)]+が定量的に生成した。これを再度[Ru(tpy)(bpy)H]+と反応することを試みたが、ホルムアルデヒドやメタノールの生成は確認できなかった。ベンゾフランを架橋部として結合させた新規2核錯体の場合も同様の結果であった。[Ru(tpy)(bpy)H]+と様々な補酵素NAD(P)モデル化合物とのヒドリド移動反応を検討した結果、その生成物選択性と反応速度に与える電子的、立体的因子が明らかになった。
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Organometallics
巻: 21 ページ: 6162-6165
10.1021/om400862n