蛍光特性の変化によって周辺のpH変化を知らせる蛍光性pHセンサーは、生細胞やマイクロ流路など微小空間のpH計測に広く利用されている。本課題では、従来の蛍光性pHセンサーと比較して、極めて小さいpH変化で蛍光応答が完了する、すなわち、デジタル型の応答曲線を示す蛍光性pHセンサー(以後、デジタル型蛍光性pHセンサーと略す)を開発し、その機能発現のメカニズムを解明するとともに一般性を実証した。この全く新しいデジタル型蛍光性pHセンサーによって、これまでに捉えることのできなかったわずかなpH変化の検出が可能となった。
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