顕微鏡下にパルスレーザーを用いて衝撃波を発生させ、水溶液中の高分子を移動させることによる分子量測定を検討した。多糖類、タンパクの移動距離はそれぞれ異なる分子量依存性を示し、分子会合による水溶液中の分子量増加に対応した移動距離が観測された。また、タンパクに対して低分子の界面活性剤を会合させると質量増加が起こるにもかかわらず、移動距離の減少が観測された。これは、タンパクの分子鎖が界面活性剤との会合により伸びた形状になるためであると考えられる。以上の結果から、分子量だけではなく、水溶液中でのこれらの高分子の形状が衝撃波との相互作用の移動距離を支配する因子であると結論された。
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