研究課題
ナノポアセンシングは、脂質二分子膜中にナノ孔を形成する膜タンパク質を再構成し、その上下に配置した電極によりナノ孔を流れるイオンをイオン電流として計測、またナノ孔を通過する分子を一分子レベルで計測する方法である。これまでは主に、直径1.4 nmのチャネルを有するヘモリシンという膜タンパク質が用いられていたが、様々な標的分子の検出を考えた場合、目的とする分子サイズと膜タンパク質のチャネルサイズが合わないことが大きな問題であった。そこで本研究では合成的手法によりナノ孔を作製し、へモリシンチャネルと複合化させることにより汎用性のあるナノポアセンシング法を提案する。本実験を効率的に行うためには、プラットフォームとなる脂質二分子膜の安定形成が不可欠であるので、まずはじめにマイクロ微細加工技術を利用し、再現性よく安定した脂質膜の形成法を確立した。安定な脂質膜プラットフォームを用い、配位性高分子であるMOFの1ユニット構造を切り出したMOP分子を新たに合成し、種々の実験条件を検討した結果ヘモリシンとの複合化に成功した。
すべて 2013 その他
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Scientific Reports
巻: 3 ページ: 1-7
10.1038/srep01995.
Proceedings of IEEE Transducers
巻: 1 ページ: 416-417
http://www.tuat.ac.jp/~rjkawano/index.html