C14架橋鎖を有する[14]パラピリジノファン誘導体の異性化を検討した結果,無溶媒下での加熱により異性化晶出が,一方アルミナ参照触媒に吸着させ加熱を行うことで異性化吸着が進行し,互いに逆の面不斉を有するピリジノファンが優先的に得られることを見いだした.また,キラルなアザスピロ骨格を有するアザスピレンモデル分子の異性化を検討したところ,この分子が水中で速やかにラセミ化すること,キラル補助基の導入により効率的にジアステレオ分割が可能であること,および酸性加水分解により高収率,高不斉収率でモデル分子へ変換されることを明らかとし,光学活性モデル分子の効率的合成ルートを開発した.
|