植物分子を出発物質として得られるバイオベースポリマーは脱石油・炭素固定の意味で重要なだけでなく、生体分子の構造から発想する新機能材料創成のための新しい学術分野である。しかし、その耐熱性など性能は低く応用範囲は限られている。本研究では広く流通している生体分子の一つであるイタコン酸からポリアミド(ナイロンTM)を初めて合成し、高耐熱のバイオプラスチックを作成した。また、その中にL体とD体の両方のアミノ酸を組み込んでポリアミド合成した所、それぞれ単独のアミノ酸のみを取り入れた時と比べて結晶化度が上がり、より高耐熱で高力学強度のバイオプラスチックを開発できた。
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