研究課題
葉緑体のチラコイド膜や光合成細菌の光合成膜は三次元積層構造を形成しており、そこでタンパク質/色素複合体による髙効率な光収穫および光エネルギー変換反応が行われている。しかし、三次元積層構造中での光収穫機能の詳細は明らかでない。本研究では、光合成タンパク質を含む三次元積層膜の構築を目的とし、マイカ基板上で平面脂質二分子膜の積層化を試みた。膜の形成は原子間力顕微鏡により行った。まず、ビオチン化脂質を含むディスク状脂質二分子膜溶液(DPPC/DHPCバイセル, 粒径約20 nm)をマイカ基板上に置き、10分間インキュベーション後洗浄すると、基板上に吸着したバイセルが脂質二分子膜に変化し、1層の平面膜が形成した。そこにアビジンを添加し、平面膜状にアビジンを固定化した。その後、再びビオチン化脂質を含むディスク状脂質二分子膜溶液を添加、洗浄すると、アビジン-ビオチン結合により繋ぎ止められた平面脂質二分子膜が形成した(Fig.1)。この手法により、制御された多層膜形成が可能であると考えられる。また、ディスク状脂質二分子膜中に光収穫系複合体(LH2)を再構成することも可能であり、平面膜中にLH2を導入することにも成功した。
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