Pdナノ粒子の水素吸蔵/放出特性の粒径依存性を検討するため、Pd黒および3種類の単結晶正六面体Pdナノ粒子(12、20、40 nm)の水素吸蔵特性について検討したところ、Pdナノ粒子の水素吸蔵量はPd黒と同等であるが、一旦吸蔵された水素原子はPdナノ粒子中で極めて安定に存在することが分かった。さらに、粒径の小さいPdナノ粒子の方がより安定に水素を保持することが明らかになった。水素化生成物のエントロピー変化およびエンタルピー変化やin-situ XRD測定の結果も、上記の結果を支持している。一方、正八面体Pdナノ粒子では、正六面体Pdナノ粒子ほどユニークな水素吸蔵/放出挙動は示さなかった。
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