研究課題/領域番号 |
24655123
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
家 裕隆 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80362622)
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キーワード | 分子エレクトロニクス / 光電変換 / オリゴチオフェン / 構造物性相関 |
研究概要 |
本研究の全体構想は有機合成化学・構造有機化学に基づく機能性π電子系の創出をもとに、単分子エレクトロニクス実現の基盤となる学術的知見を得ることである。この中で本研究では、単分子素子の機能化に注目し、具体的には、光電変換機能を付与した単分子素子材料の創出を目的としている。この目的実現に向けて、正孔輸送部位、電子輸送部位、金属電極と有機分子を接合させるアンカー部位を単分子に導入した化合物開発を行っている。昨年度までにチオフェン4量体、8量体を正孔輸送部位とした三成分導入分子の開発を達成している。そこで平成25年度は、これらで確立した合成法を活かして長鎖チオフェンを導入した誘導体合成の検討を行なった。これまでに得られた分子はいずれも有機溶媒に可溶であったため、単離精製は分取クロマトグラフィで行なった。また、構造同定はNMR, MSで行なった。得られた生成物の基礎物性評価は溶液状態の電子吸収スペクトル、サイクリックボルタンメトリー測定、蛍光スペクトル測定で行った。さらに金基板への吸着能を明らかとするため、平成24、25年度に開発した分子について、金表面上での単分子膜を作製した。サイクリックボルタンメトリーを用いて単分子膜の評価を行なった結果、期待どおりの吸着度と吸着能を有することが明らかとなった。また、単分子膜評価の予備検討として、原子間力顕微鏡を用いた観察も検討も開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目的化合物の合成と基礎物性評価、単分子膜評価が進展している点で、おおむね計画どおりに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、単分子での光電変換観測に向けた機能評価を中心に行なう。この評価で得られた知見をフィードバックした化合物開発の検討も行なう。
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