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2013 年度 実績報告書

円筒状タンパク質を用いた低閾値円偏光レーザの創成

研究課題

研究課題/領域番号 24655129
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

内藤 昌信  独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (30346316)

キーワード円偏光発光 / バイオナノプロセス / 棒状タンパク質 / 自己組織化
研究概要

本研究では、円筒内部にレーザ色素を定量的に固定化したタバコモザイクウイルス (TMV)カプシドタンパク質の液晶を創製し、有機円偏光レーザの連続発振を世界に先駆けて実現することを目的とした。本年度は、最重要課題の一つとして位置づけたTMVサブユニットの規則正しい配列を利用した機能性分子の精密・階層的配置制御に取り組んだ。具体的には、リソグラフィーにより作成したラインパターンを利用したTMV自己組織化について検討した。
【 結果・考察 】本研究ではまず、TMV溶液を凹凸パターン基板に塗布するだけで、凸ライン上に、ラインに対してほぼ垂直にTMVが自己組織化する現象を見出した。また、TMVの分子長に関しても選択性があり、パターンの幅をTMVの平均長より短く (L / S = 150 nm) した場合、TMV長さが狭分散性を示すことが明らかになった。TMVの液晶性が発現しない低濃度条件でもこの組織化現象が確認されており、TMVの分子間会合における相互作用よりもTMVー基板間の相互作用や、基板界面における溶液の対流が組織化の要因として重要であることが示唆された。さらに、TMVの配向が最も顕著に現れていたL / S = 150 nmの基板において、パターン高さの影響を評価した。その結果、高さ200, 333, 450 nmの3種についてもTMVの自己組織化が観察されたが、パターンの高さが高いほどライン上でTMVの配向角が広くなるという結果を得た。
【 結言 】種々のパターン基板に対して棒状分子であるTMVの塗布を行い、 パターン形状つまりライン幅と高さがTMVの配向に及ぼす効果を検証した。その結果、TMVの平均長より狭い凸ライン上におけるTMVの配向現象および分子長選択的吸着現象が起きていることを見いだした。本知見は、棒状分子の一軸配向を可能とする要素技術として極めて重要であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Template-Assisted Assembly of Tubular Virus Protein Rods2013

    • 著者名/発表者名
      Masanobu Naito, Kazuyuki Nobusawa and Yuusuke Nakamura
    • 学会等名
      2013 JSAP-MRS Joint Symposia
    • 発表場所
      同志社大学京田辺キャンパス
    • 年月日
      20131016-20131020

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公開日: 2015-05-28  

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