• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

シックハウス症候群に対する高感度プローブとしてのDNA付加体損傷の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24655143
研究機関佐賀大学

研究代表者

近藤 敏弘  佐賀大学, 総合分析実験センター, 教務員 (20186852)

研究分担者 寺東 宏明  佐賀大学, 総合分析実験センター, 准教授 (00243543)
徳山 由佳  佐賀大学, 総合分析実験センター, 教務員 (30398135)
市場 正良  佐賀大学, 医学部, 教授 (60184628)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード核酸関連化学 / シックハウス症候群 / 質量分析
研究実績の概要

シックハウス症候群は、建材に含まれる化学物質によって様々な健康障害を生じるものであり、シックハウス症候群に関与する化学物質で最も重要視されているものがホルムアルデヒドである。ホルムアルデヒドによる健康障害は広く周知されているものの、一方でその障害表出の分子メカニズムについては、未だ不明な点が多く残されている。
本研究は、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドが誘起する最も深刻な結果としての発がんにおけるDNA付加体損傷の関与を検証し、その分子機構を明らかにするとともに、DNA付加体損傷の発生をプローブとした、ホルムアルデヒド傷害のバイオマーカーとしての可能性を探ることを目的とするものである。シックハウス症候群の主要原因物質であるホルムアルデヒドに暴露された個体並びに細胞のヌクレオチドプール中に生ずるDNA付加体損傷の分析方法を検討した。具体的には、文献(Nucl.Acids.Res.(2010)38(12):3975-3983)に記載の方法に準じ、標準物質であるデオキシリボヌクレオチド3リン酸(dNTPs)を用いて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるヌクレオチド分離条件の検討を行った。さらに、ホルムアルデヒドによるdNTPとアミノ酸の試験管内反応実験を行い、HPLCにてdNTP-アミノ酸付加体のシグナルを検索しシグナルピークを検出したが、質量分析では確認できなかった。標準物質dNTPsを用いて高速液体クロマトグラフィー質量分析計(LC/MS)によるヌクレオチド分離条件の検討を行い4種類の標準物質dNTPsの分離を確認した。このように質量分析計(LC/MS)による生体試料中のdNTP測定が可能であることを確認した。ホルムアルデヒドと生体物質との反応した後の障害を表すバイオマーカー検索の手段として活用できることが示唆された。

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi