RNaseAに分解されにくい配列について、NMR解析および生化学的解析によって、テトラAループを持つステム構造を形成していることが分かった。また、このRNAは試験管内転写時において、T7 RNAポリメラーゼによってRNA鋳型依存的な伸長反応を受けていることも明らかになった。したがって、RNaseAに対する分解耐性を示すRNAの一つは、構造と配列が重要であることが示された。なお、この配列については、機能性RNAの末端部分に導入することによって、機能性RNAの細胞内安定性を向上させられることが期待される。なお、RNAが凝集する現象については、RNAを試験管内転写する際の鋳型DNA配列の長さとRNAの二次構造安定性に依存するらしいというところまでは分かったが、完全に理解できたとは言い難い。この部分については、引き続き検討を実施する。
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