研究課題
本研究では、糖鎖高分子をナノゲル粒子に組み込んで、三次元の分子認識空間を持つ高分子ナノゲル粒子を創製し、タンパク質を効率的に捕捉できることについて検討し、また、これを用いたバイオセンシングシステムについて検討した。糖鎖高分子として、α―マンノース、β―N-アセチルグルコサミンまたはN-アセチルグルコサミンの硫酸化糖を用いた。ナノゲル粒子については、N-イソプロピルアクリルアミドを主体としたナノゲル粒子とした。αマンノースを含むナノゲルでは、ナノゲルの3次元構造に基づいて、コンカナバリンAを特異的に結合し、解離定数が10-8 (M)オーダーの強い結合を形成した。これを、抗体の代わりに用いて、コンカナバリンAを検出できるか検討した。フォトニック結晶センサーにこれを固定化したところ、nMレベルでタンパク質を検出できることがわかった。また、硫酸化糖鎖を組み込んだ、ナノゲル粒子を合成したところ、細胞成長因子に結合することがわかった。細胞成長因子との結合はナノゲル粒子の疎水性部位の存在や分子物性などに依存することがわかった。
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