研究課題/領域番号 |
24655193
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今中 信人 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30192503)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | センサ / 一酸化炭素 / 接触燃焼式 / 酸化触媒 |
研究概要 |
火災等に伴う無味無臭のCO中毒事故を防止するためにはCOガス濃度を計測できるセンサが必要不可欠であるが、市販のCOセンサが組み込まれた火災警報器は高価格であること、用いられているCOセンサ自体の選択性や寿命も未だ不十分であり、定期的な交換が必要となるといった問題があることから、新規なセンサの開発が望まれている。 本研究では、申請者がこれまでに開発したCO酸化触媒であるPtを担持したCeO2-ZrO2-M2O3(M =Sn, Bi)複合酸化物(Pt/CeO2-ZrO2-M2O3)を用いた常温作動型の接触燃焼式センサの開発を行った。 本年度は、CeO2-ZrO2-SnO2系触媒を用いたセンサの開発に取り組み、70℃で作動するCOセンサの作製を行った。CeO2-ZrO2-SnO2複合酸化物に担持するPt量を約10wt%にしたところ、65℃でCOを完全酸化できることが明らかとなったが、同触媒を用いた接触燃焼式センサでは、65℃でのCO検知は困難であった。これは、使用したPtコイルのサイズが小さく、触媒塗布量が少量であったことから、反応ガス量が極少量であり、感度が低すぎたためと考えられる。しかしながら、70℃に昇温すると、感度良くCOを検知できたことから、本触媒を用いることで100℃以下でCOを検知可能な接触燃焼式センサが得られることが明らかとなった。 従来の接触燃焼式COセンサでは、COを検知するには400℃程度の温度が必要であったが、100℃以下でCO検知が可能という本研究成果は、同分野において意義のある結果であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究申請時(平成23年秋)には、平成24年度にCeO2-ZrO2-Bi2O3複合酸化物を用いた接触燃焼式COセンサの開発を行う予定であったが、CeO2-ZrO2-Bi2O3複合酸化物と同時に開発に着手したCeO2-ZrO2-SnO2系酸化物を用いたセンサにおいてS/N比が大きなセンサ感度が得られたことから、対象物質をCeO2-ZrO2-SnO2系酸化物に変更して研究を行った。その結果、最終目標である常温作動は達成できていないが、70℃で精度良くCOを検知できるセンサの開発に成功しており、中間目標としては十分達成できていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
CeO2-ZrO2-SnO2複合酸化物よりCeO2-ZrO2-Bi2O3複合酸化物の方が低温でCO酸化できることを既に見出していることから、CeO2-ZrO2-Bi2O3複合酸化物を用いたセンサの開発を行う。しかしながら、CeO2-ZrO2-Bi2O3複合酸化物を用いたセンサではS/N比が小さいことも明らかとなっていることから、触媒量の最適化、表面形態の制御を行うことで、S/N比を高めたセンサの開発に取り組み、センサの常温作動を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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