火災等に伴う無味無臭のCO中毒事故を防止するためにはCOガス濃度を計測できるセンサが必要不可欠であるが、市販のCOセンサが組み込まれた火災警報器は高価格であること、用いられているCOセンサ自体の選択性や寿命も未だ不十分であり、定期的な交換が必要となるといった問題があることから、新規なセンサの開発が望まれている。 平成25年度は、申請者が平成24年度に開発したCO酸化触媒であるPtを担持したCeO2-ZrO2-SnO2を用いた接触燃焼式センサについて、応答速度の向上を目指した。 Ptコイルと触媒層との間に熱伝導層として窒化アルミニウム(AlN)層を挟むことで、触媒上でCOが燃焼することにより発生した熱をPtコイルに効率よく伝搬することが可能となった結果、応答速度が大幅に向上し、かつセンサ出力が安定することが明らかとなった。
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