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2012 年度 実施状況報告書

高圧環境を利用した透明酸化物の機能化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24655200
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

宮川 仁  独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (40552667)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード高圧合成 / 圧力精密制御
研究概要

Mayenite型化合物群の開拓を意図し、新規12MgO・7Al2O3(M12A7)結晶の高圧合成を10 GPa、1000℃の条件で試みたが、目的の相を得ることはできなかった。そこで、構成カチオンの大きさに対する合成条件(圧力・温度)の移り変わりに関する見通しを図るために、12CaO・7Al2O3(C12A7)結晶と12SrO・7Al2O3(S12A7)結晶の固溶体合成を試みた。
対象物質は隙間の多い結晶構造をしているためか、合成環境として圧力により敏感であり、必要以上に高圧側ではS12A7結晶、C12A7結晶が分解すること、試料空間内の温度勾配があると単相な試料が作製し難いことが、これまでの実験結果からわかっていた。すなわち圧力・温度条件を厳密に制御する必要があったため、まず、ベルト型高圧装置における精密な温度制御(試料空間の均熱化)を前提とした上で、低圧側(<3.7 GPa)の圧力精度の向上、及び外気温度の影響によるシリンダー/アンビル等、高圧部材の温度変動に伴う、発生圧力の再現性を検証した。結果、発生圧力誤差を従来の半分以下である~0.2 GPa以内に抑えることに成功した。これにより、圧力の精密制御が可能になり、合成条件を最適化していくことにより、C12A7-S12A7全率固溶体の合成することができた。また、合成するには少なくとも0.25 GPa以下の精度で圧力制御する必要があることがわかり、圧力制御の精度向上が、必要不可欠な過程であることも確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

目的物質を合成するために、合成装置をより高精度化するための研究を同時にする必要があったため。

今後の研究の推進方策

S12A7結晶、xS12A7(1-x)(C12A7)結晶、C12A7結晶とカチオンサイズを順に変えながら合成条件の系統的変化を検証してきた。引き続き、xC12A7(1-x)(M12A7)固溶体の合成を経て、M12A7結晶の高圧合成を再度試みる。その後、もう1つのテーマであるZrO2への高圧ドーピングに研究をシフトしていく。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ベルト型高圧装置による酸化物固溶体合成における圧力精密制御~12CaO・7Al2O3-12SrO・7Al2O3系~2012

    • 著者名/発表者名
      宮川仁、谷口尚、室町英治
    • 学会等名
      第53回高圧討論会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      20121107-20121109

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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