ガラス転移の機構を明らかにする上で動的不均一性を理解することは不可欠である。本研究では分子運動性の空間分布について実空間での解析を行うことを可能にするため、分子一つ一つを直接観察することで、その運動の様子をリアルタイムで追跡可能な蛍光顕微鏡システムの開発を目的として研究を行った。マルチチャンネルのデフォーカス計測顕微鏡法および分子運動解析ソフトの開発により、分子間の運動状態の相関について評価可能なシステムを構築することができた。その結果、80 nm 以上の離れた分子同士について運動性の相関は見られないことが示された。
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