研究課題/領域番号 |
24656081
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
佐久間 淳 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60274180)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 医用工学 / 診療 / 診断 / 生体組織 / 変形解析 / 非弾性問題 / 画像処理 / 非破壊検査 |
研究概要 |
これまで取り組んできた「柔さ計測」技術をベースとして,さらに幾何学的に3次元の形状を有する試料の変形特性を計測評価するための技術開発に取り組んだ.まず取組み初年の平成24年度は,研究ベースとなる汎用デスクトップ型ロボット((株)堀内電機製作所製柔さ計測ロボットHS-3001)を導入した上で,これにより計測用プローブ(圧子)を自在に3次元移動させられる制御システム(プログラム)の開発に取り掛かった.ここで導入したロボットは,国内外の幾つもの候補の中から,プログラムによる制御性とハードウェアについての拡張性とを兼ね備えたタイプを選定した.また,研究開発が円滑に進むように,技術情報について円滑に情報交換できる機種であることも選定要件とした. この取り組みの結果,平成24年度末までに,ここで導入したデスクトップ型ロボットをMS-WindowsをOSとするPCから操作者が自在に操れる制御システムの開発を達成した.特に,制御用PC上で動作させるソフトウェアについて,操作者の意のままにロボットを動かすことができるGUIを有する機能を備えたシステムを実現した.また,計測システムの開発・検証過程で用いる目的で,3次元形状を有するファントム(模擬生体試料)も作成し始めた.ここでは,開発するシステムの検証を目的として,ポリウレタンゴムを基材として内部に合成ゴム製ボールを介在させたファントムについて,複数パターン作成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
取り組み当初は開発ベースとなるデスクトップ型ロボットの詳細仕様の最終確定プロセスで紆余曲折が生じたが,これを乗り切ったことにより後は順調に推移している.また,これから学会発表等する計画であるが,制御システムによる新規考案1件の実績を残した(大学未継承判定の後に企業へ権利譲渡済).
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今後の研究の推進方策 |
研究ベースとなる導入したデスクトップ型ロボットを活用しながら,さらに開発した制御システムを発展させることにより,計画目的である組織の3D力学的構造分布の計測を実現する.とくに導入したデスクトップ型ロボットにはプローブとして3軸力センサーが標準で装備されているので,3次元の移動情報と荷重情報から構造分布を同定するシステム開発に取り組む.
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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