本研究は、次世代の構造材料である細胞の未だ解明されていない物理特性を工学的なアプローチで解明することにより、細胞の非侵襲計測を初めて実現するものである。本研究は、テラヘルツ波のスペクトルが物質のプラズマ周波数や電子散乱時間などに依存する特徴を利用して、細胞に透過するテラヘルツ波のスペクトルを計測し、細胞内物質のキャリア濃度、移動度、導電率、誘電率などを計測することにより、細胞固有の物理特徴を実時間で特定する技術を開発した。生きたままの細胞の電気的な物性を定量的に評価することによって、細胞種類の判別および細胞機能の特定を非侵襲かつリアルタイムで実現することが期待できる。
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