実機の樹脂接着部材を用いて強度試験を行い実働水環境での長期使用により強度低下が生じることを明らかとした.フーリエ変換赤外分光光度計測により樹脂の加水分解率を測定した.最低強度保持率と加水分解率の間には良い相関があることがわかった.実機の強度低下は走行距離により定量評価できることも明らかにし,10万kmの走行距離で強度保持率は約0.5であった.実機を模擬できる吸水劣化試験条件を明確にするため,新品樹脂試験片の促進試験を実施た.結果として60℃30日間の浸漬が実機の10万kmに対応することを明らかとした.また,実機と模擬試験の強度低下率と加水分解率の関係は良く一致し,促進試験の有効性が確認できた.
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