原子スケールで平坦な大面積金属基板表面を達成するため、光電子制御プラズマイオン源を用いたドライ研磨プロセスの開発を行った。本研究では金属表面に衝突するイオンエネルギーのラングミュアプローブで計測し、バイアス電圧によってそのエネルギーを0.1 eVから30 eVまで制御することができた。30 eV以下の低エネルギーイオン照射では、初期粗さ13 nmのCu表面の粗さを70%低減することができた。しかしながら、さらにイオン照射を続けると表面に突起が生成され、粗さが増加した。このことから金属表面の平坦化には、照射するイオンのエネルギーだけでなく照射量も重要なパラメータであることが明らかとなった。
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