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2012 年度 実績報告書

レーザを用いたガラス・樹脂へのナノ構造の超高速転写技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24656099
研究機関東京大学

研究代表者

長藤 圭介  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50546231)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2013-03-31
キーワードレーザ / 転写 / マイクロ・ナノデバイス / 省エネルギー / ガラス
研究概要

樹脂のガラス転移点(樹脂の粘度が急激に変化する温度)より低い温度の微細金型を樹脂に押し付けながら,レーザを金型表面に照射することで表面のみを加熱,樹脂が充填した直後にレーザ照射をやめる.すると,元々温度の低い金型および樹脂内部に熱が伝導し,微細構造が転写された状態で樹脂がガラス転移点以下になる.レーザの強度が高いほど,必要な照射時間が小さくてすみ,温度勾配も急になるため,必要なレーザエネルギも小さくてすむ.このプロセスをロールで行うことが本研究の目的であった.接触箇所の上流側のみをレーザで加熱して樹脂を充填,その直後レーザ照射部を通り過ぎた樹脂はガラス転移点以下に冷却され離型される.これが連続的に行われることで,大面積の微細構造転写が実現される.
これを実証するために,Ni金型に光を吸収するDLCを成膜しロールに巻きつけ,透明樹脂をガラスロールで押さえつけながら,レーザをガラスロール裏面からNi金型表面に照射した.その結果,パワー密度1.3 kW/cm2のNd:YAGレーザを用いることで,ポリメチルメタクリレート(PMMA,ガラス転移点:89℃)に,600nmピッチのラインアンドスペースパターンを2mm2/sの速度で転写できた.この転写速度は,スポット照射と良く合致している.スポット照射実験ではレーザパワー密度を2倍にすると転写速度は10倍になった.今年度ではレーザパワーに限界があったためロール成形では実証はできなかったが,通常のスタンプ式熱転写に比べてはるかに早い転写が可能である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ロール熱ナノインプリントにおける成形状態のリアルタイム測定2013

    • 著者名/発表者名
      高橋賢,長藤圭介,末弘大介,濱口哲也,中尾政之
    • 学会等名
      精密工学会2013年度春季大会
    • 発表場所
      東京工業大学,東京
    • 年月日
      20130313-20130313
  • [学会発表] レーザアシスト成形によるナノ・マイクロ構造の高速転写2012

    • 著者名/発表者名
      長藤圭介,佐藤淑美,濱口哲也,中尾政之
    • 学会等名
      第23回プラスチック成形加工学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀,東京
    • 年月日
      20120613-20120613
  • [学会発表] Roller Replication of Nano/Microstructures of Polymers, Glasses, Metals, and Ceramics2012

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Nagato, Daisuke Suehiro, Toshimi Sato, Shota Ikeshima, Yasuaki Watanabe, Masayuki Nakao
    • 学会等名
      The 3rd International Conference on Nanomanufacturing (nanoMan2012)
    • 発表場所
      Saitama, Japan
    • 年月日
      2012-07-26

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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