ある種の金属はナノサイズの状態で保持されているときにのみ、高彩度に着色した特性を発現する。金においては、ナノサイズの粒子が赤色に呈色することが知られており、赤以外を呈することはあまり知られていない。本研究ではドライな方法を用いて、ナノレベル表面粗さを利用した発色制御を行うことにより、赤以外の青や緑色のナノ構造体を生成した。光学測定を実施することによりプラズモン吸収波長を同定し、金ナノ構造体の呈する色は、ナノ構造体のサイズ、形状、および粒子間隔により決まることを明らかにし、それらをコントロールすることによって、カラーフィルター、センサーなどのデバイスへの適用の可能性を示唆した。
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