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2013 年度 実績報告書

色収差を利用した3次元共焦点マイクロPIVシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24656118
研究機関東京大学

研究代表者

大島 まり  東京大学, 大学院情報学環, 教授 (40242127)

研究分担者 大石 正道  東京大学, 生産技術研究所, 技術専門職員 (70396901)
キーワード共焦点スキャナ / 色収差 / マイクロPIV / 3次元計測 / マイクロ・ナノデバイス
研究概要

最終年度である平成25年度は、前年度に課題であったレンズと光源、カメラの選定をまず行った。レンズに関しては、市販の対物レンズ単体では軸上色収差が極めて少なくなるように設計されているため、光学設計ソフトウェアを用いて新たに市販のレンズ数枚組み合わせを検討した。その結果、球面収差などの不要な収差を抑えつつ、必要な量の軸上色収差量を有する組み合わせを実現した。また、色収差光学系をシステムの中央、共焦点スキャナと対物レンズの間に挿入することで、色収差を発生しつつ対物レンズの交換による倍率の変更を容易にしている点も、実用性の面から非常に有用であると考えられる。
光源は、やはり基本的に蛍光を用いる光学系ではないため、白色光を用いて色収差を発生させ、その散乱光を撮像素子にうまく導く必要がある。さらに、本実験においては共焦点スキャナの複雑な光学系を通過するため、光源の質や広がり角などをスキャナの設計値に合わせる必要ある。そこで、いくつかの光源を試した結果、共焦点スキャナに最も適したLDLS光源の採用を決定した。本光源はレーザと同様にシングルモードの光ファイバを用いることができる唯一の白色光源であり、共焦点の効果を損ねることなく白色光を導入できる。
カメラは、対象画像が粒子などの非常に細かい輝点であり、さらにその色情報を取り扱うため、単板式のカラーカメラでは偽色による不具合が生じることが判明した。これは画像処理アルゴリズムを用いて改善したとしても、それが計測誤差につながる恐れが強いため、好ましくない。そこで、三板式のカメラを導入し、画像の質の向上が確認できた。現時点で販売されている三板式カラーカメラは撮影速度に限界があるが、今後改善が期待できる。
PTVアルゴリズムに関しては特許を視野に入れているため、詳しくは述べられないが、取得したサンプル画像を用いての開発と精度検証を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 混相流断層画像を基にした液滴の3次元形状の再構築2013

    • 著者名/発表者名
      松浦佑樹,大石正道,向井信彦,大島まり,張英夏
    • 学会等名
      映像表現&コンピュータグラフィックス研究会
    • 発表場所
      久留米高専,福岡
    • 年月日
      20131125-20131126
  • [学会発表] MEASUREMENT OF THREE DIMENSIONAL FLOW STRUCTURE DURING MICRODROPLET FORMATION USING PHASE-LOCKED MULTICOLOR CONFOCAL MICRO-PIV2013

    • 著者名/発表者名
      Masamichi Oishi, Haruyuki Kinoshita, Teruo Fujii, Marie Oshima
    • 学会等名
      The 17th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences
    • 発表場所
      Freiburg, Germany
    • 年月日
      20131027-20131031
  • [学会発表] Lateral Migration and Deformation of Single Red Blood Cell2013

    • 著者名/発表者名
      Chao Li, Masamichi Oishi, Haruyuki Kinoshita, Teruo Fujii, Marie Oshima
    • 学会等名
      第41回 可視化情報シンポジウム
    • 発表場所
      工学院大学,東京
    • 年月日
      20130716-20130717
  • [備考] 大島研究室ホームページ

    • URL

      http://www.oshimalab.iis.u-tokyo.ac.jp/english/research

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公開日: 2015-05-28  

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