研究課題
挑戦的萌芽研究
マグマ模擬材料である酸素気泡入り水あめを用いて,急減圧にともなう破砕に対する粘弾性の影響を明らかにする実験を進めた.一連の実験を通して,我々は,マグマの粘弾性特性が流体的な性質を帯びるタイムスケールにおいても固体的な破砕(脆性的破砕)が発生することを見出した.マグマの粘弾性緩和時間と天然の火山噴火から見積もられる減圧特性時間との比較から,実際の火山では脆性的破砕が生じていると考えられる.詳細な観察から,脆性的破砕は,試料内のガスがき裂から急激に放出することで発生すること,破砕を引き起こす試料内部で進展するき裂は,試料内の気泡分布が不均一な部分をきっかけに生じていることを明らかにした.
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Journal of Volcanology and Geothermal Research
巻: Vol. 258 ページ: 113-125
10.1016/j.jvolgeores.2013.04.008