回流水槽中にリン酸二水素カリウム水溶液を落下させて移動マイクロバーストを模擬し、DPIV計測したところ、マイクロバーストに伴う速度変動がよく再現された。このときの乱流変動はピーク風速の10%程度しかなく、被害をもたらすような局所的強風は境界層乱流によっては発生しないことを明らかにした。このことは、マルチファン型風洞を用いたガストフロントの再現実験においても確認された。一方、下降噴流周辺の渦があまり形成されることなく、下降流が集中する場合に局所的高風速が現れることを明らかにした。これを実スケールに換算すると平均して16m/s程度のマイクロバーストが局所的に30m/sの突風を生むことがわかった。
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