固体高分子形燃料電池(PEFC)の電池反応にともなう生成水の気液状態を開回路電圧(OCV)により特定した。短絡電流を計測し、実測したOCVを短絡電流とターフェル式に基づいて補正し、補正したOCVと平衡電圧との比較から気液生成割合を特定した。補正したOCVは温度が高いほど、湿度が高いほど低く、ネルンスト式の傾向と一致した。特に40℃の場合の補正したOCVは液体、気体生成の平衡電圧の間に位置し、湿度が高いほど液体生成の平衡電圧に漸近した。湿度が高いほど液体の水が生成すると判断される。このような気液判別の知見は、今後、PEFC水管理の適正化に有効だと考えられる。
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