プール火炎を対象に,上部から二酸化炭素ハイドレート粉末を落下させ,その消火特性を実験的に検討した.比較対象として,氷,ドライアイスを用いた実験も行った.プール火炎の燃料としては,水よりも沸点の低いメタノール,エタノール,水とぼぼ同等の1-プロパノール,水より高い1-ヘキサノールを対象とした.消火に必要な最小の質量,消火限界質量は,水より沸点の低い燃料では,ドライアイスのほうが二酸化炭素ハイドレートより少なかったが,沸点が同等あるいは高い燃料では,二酸化炭素ハイドレートののほうが少なくなった.これは,沸点の高い燃料においては,水の蒸発が促進し,冷却効果が顕著になったためであると考えられる.
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