(1) 臨界点セルの改良・製作:試験流体として、二酸化炭素・有機溶媒(ベンゼン・アセトン等)を封入するための臨界流体セルを改良し作製した。流体分子分解過程で生成される気体分子濃度の計測方法を改良し、さらに制度良く分子濃度測定が行えるようになった。 (2)カーボンナノチューブ3次元構造の構築:臨界点近傍ベンゼン中で、ニッケルナノ粒子内包カーボンシェル(Ni@C)で修飾されたカーボンナノチューブ(Ni@C/CNTs)を作製し、プラズマCVD(PECVD)によりNi@Cを核とするカーボンナノチューブを成長させ、カーボンナノチューブの3次元構造の構築を可能とした。 (3) 磁性カーボンオニオンの生成:臨界点近傍ベンゼン中で、ニッケル・コバルトナノ粒子内包カーボンオニオン(Fe/Co@C)を生成し、Fe/Co@Cを焼きなますことにより、飽和磁化が格段に増大することを示した。 (4) Fullereneナノファイバーの生成:ベンゼンにFullerene C60分子と硫黄を分散させ、シリコン基板上で液滴を蒸発させることにより、Fullerene C60分子と硫黄から構成されるナノファイバーを作製した。臨界点近傍二酸化炭素中に上記ファイバーを静置することにより、硫黄が抽出されファイバーが結晶化されることがわかった。 (5) Grapheneの生成:Graphiteを臨界点近傍二酸化炭素に設置し、紫外線レーザー(波長266 nm)を照射することにより、Graphiteをアブレーションさせた後にGrapheneが生成されることを発見した。
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