(1) 尺側偏位は,手のMP 関節(手指の基部の関節)の腱が拘縮し,関節が亜脱臼して発生する.この治療は,既成の装具および通院によるハンドセラピーが一般的である.そこで,ハンドセラピストが徒手的に基節骨を背側に押し上げながら橈側に引っ張る動作を自動化する,動的リハビリテーションアシスト装具を開発した. (2) 共同研究によって開発した歪みゲージによる指先力の計測装置をよりコンパクト化してセラピストの指先に装着することによって直接計測が可能なこと示した.指先力の計測により作用力の大きさを,運動計測によって作用力の方向をハンドセラピー時に同時計測し,3次元ベクトル図で拇指,示指,中指が発生する作用力を時刻歴で表示する手法を開発した.
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